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以前の記事でも紹介したように日本は「生命保険大国」と呼ばれるほど、日本人の生命保険に対する加入率は極めて高いです。
これは、保険の営業マンがよく言う営業文句の一つですが、生命保険に限らず保険は不安に対する「安心剤」です。私はこういった言い回しで不安を煽ったりはしませんが、こういった理由で保険に加入するひとが多いのも事実です。
では、多くの日本人はどんな不安を抱き生命保険に加入しているのでしょうか?
生命保険は、家や車といった高額なものを買うことと同じくらい大きな買い物です。生命保険は、年齢が上がれば上がるほど月々の支払額が高くなり、その積立総額はかなりの額になります。
家や車を選ぶとき、なんとなく選びませんよね?
- 外装や内装は自分の好きなものか
- 設備は良いものか
- 値段は高いのか、安いのか
- いつが買い時なのか
考え始めればキリがないほどです。
生命保険も本来こうして考慮に考慮を重ねて加入を決めなければなりません。しかし、圧倒的な加入率から考えても、その意識が日本人には足りていない気がします。
なぜ生命保険に加入するのか?
生命保険に加入する理由はなんでしょう?
そう考えた時、大きな分類こそできても、細かい理由は人それぞれだと思います。病気やケガへの不安、万一のときの家族への保障の不安、老後の不安など数えればキリがありません。
もちろん、保険の営業マンにいろんな「不安の可能性」を指摘されて次第に不安になってしまってというパターンも多いでしょう。
では実際、どんな不安があって生命保険に加入しているのでしょうか?
生命保険の加入目的
生命保険に関する調査でおなじみ、生命保険文化センターの調査によると、以下のような結果が出ています。
出典:生命保険文化センター平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」
調査によると生命保険の加入目的の結果、第1位が「医療費や入院費のため」でした。それに続き「万一のときの家族の生活保障のため」「万一のときの葬式代のため」となります。
他の項目に比べて、第1位と第2位の加入目的が圧倒的に多いことが見てとれます。つまり、医療費や入院費が多くの人の生命保険の加入目的であることが分かります。
このことから、実は日本人の抱く不安とは、本質的に、怪我や病気自体に対する不安ではなく、それに付随する「資産への影響」であることがわかります。
まとめ
もう数年も前になりますが、私の大学時代の友人が突然病気にかかりました。そのうえに難病だったため、入院は長期になり手術も複数回行われました。なんとか命はとりとめたものの、手術跡など生々しい跡が外から見える形で残ってしまいました。
大学時代からの親しい友人が難病にかかり、長期入院と手術を繰り返している姿を見て、病気は自分が思っている以上に身近なものなんだと、考えさせられました。
これは私の経験が特別なのではなく、世の中の人たちはこのような出来事を身近に経験しながら病気や怪我に対する不安を感じているのでしょう。
しかし、だからといって保険の営業マンの煽る不安をそのままに受け取り、言われるがままの生命保険に加入することはオススメしません。
先ほど、本質的に日本人は病気や怪我による資産への影響について不安を抱いて保険に加入していると書きました。であるならば、保険に加入することによって目減りする資産にも注目しなければなりません。
医療費や入院費による資産の目減りを防ぐために、生命保険にどれくらいのお金をかけるのか?というバランスを考えることが非常に大事です。
どの程度を生命保険という名の「保険」にまわし、どの程度を投資や積立などの資産運用に回すのか、そう考えていくと保険の見直しは、保険の見直しだけのコンサルティングでは正しい見直しができません。
私は、保険の見直しだけでなく、人生計画における長期的な目線から保険と資産運用のコンサルティングをしていますので、ご興味のある方がいらっしゃればご連絡ください。
hoken.consulting01●gmail.com
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